さいたま市市民活動サポートセンター さポット田島ケ原サクラソウ自生地を守る会活動報告自然、環境、生き物共生自生地には恵みの雨だったと思います

自生地には恵みの雨だったと思います

公開日:2019年05月22日 最終更新日:2022年09月13日

タイトル 自生地には恵みの雨だったと思います

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2019年5月21日の小満は風雨が強い荒天の予報だったので自生地へは前日の午後に行って来た。
21日は大雨注意報が出されていたが16時30分頃には雨風共に止んだようだ。この位の雨風なら乾ききった自生地にとっては恵みの雨だ。

自生地は相変わらずすべての植物の生長が遅い。観察路から周囲が十分に見渡せ、例年なら花盛りのハナムグラはまだ蕾で、柳絮もまだ見られない。小さなネギ坊主のようなノビルの白い蕾が多く目につく。イチゴツナギやカモジグサが多くなり、隆盛を誇ったノウルシは枯葉に変わり、コバギボシの葉が栄えている。ノカラマツが高く伸び出し、オニユリの株が増え、オカトラノオ属が花穂を伸ばし始めた。

中学校生が授業でサクラソウの移植をしたという話はその後、作業をした当時の中学生の人達の話を聞ける機会があった。昭和27年の土合中学校の農業の時間に先生に引率されて北側から掘り取ったサクラソウをリヤカーで移植したのは事実だったという。
でも農業の授業の度にやったという事ではなく、移植先も当時指定解除の協議がされていた第2自生地では無く、第1自生地だったようだ。
いずれにしても先生はすでに亡くなっていて本当の目的は不明のままだが、皆さんがサクラソウを大切に思い現状を心配してくれている気持ちがよく感じられ嬉しかった。そして土合中学校の校章がサクラソウとも知った。

新里に比べると結実の割合も形も小さいサクラソウの蒴果。

ほとんどが蕾のハナムグラ。今日の雨で開花したでしょうか。

まだ花が残っていたチョウジソウ。円柱状の袋果がみえる。

ノウルシが枯れ、コバギボウシが栄える。いずれもサクラソウの難敵だ。

イチゴツナギは子供がイチゴをこの茎に刺して繋げた事による。

いよいよ背丈を伸ばしてきたキンポウゲ科のノカラマツ。

コミスジはマメ科が食草。イボタノキなどを訪れる。

普通に見られるヒメウラナミジャノメ。河川湿地が主。

ベニシジミはスイバ、ギシギシなどが食草。

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