ノカラマツが全域で花開き、観察路の中央付近は水没していました
2023年6月6日の芒種にいつものように中央観察路から自生地に入ろうとしてビックリ。少し先から観察路が水没していた。考えてみれば3日の午前中まで雨で線状降水帯が発生したとかで越谷ではかなり被害があったと報じられていた。
仕方なしにいつも水没からは免れる南観察路から自生地に入った。ここも中央付近は水没していてがかろうじて鴨川側に出た。鴨川沿いの通路は水の心配はなく、北観察路はハンノキから中の方が水没していた。
自生地はノカラマツが全域で繁茂していた。キンポウゲ科の植物は花弁がないが、ノカラマツはその上萼も早落性で普通花は4本の雌しべと多数のおしべのみで、いわゆる「きれいな花」には程遠い。。次いで多く見られたのはオカトラノオ属だ、残念ながら雑滅危惧種のノジトラノオは無かったようで、ほとんどが交雑種のイヌヌマトラノオのようだった。
オカトラノオ属の花は殆どが交雑種のイヌヌマトラノオのようです
その他、あまり歓迎できないヤブジラミが花盛りで、シオデやクララ、バアソブの芽や茎なども多く見られた。
ビッグニュースは田島ヶ原サクラソウ自生が「未来に残したい草原の里100選」に選ばれたことだ。
埼玉県では唯一ノミネートされた由だ。
現在荒川河川敷特にさいたま市の左岸はセイバンモロコシ、アレチウリ、オオブタクサ、セイタカアワダチソウ等の外来種天国で在来種はどんどん追いやられている。そんな中で田島ヶ原サクラソウ自生地は貴重な在来種の宝庫だ。サクラソウをはじめアマナやチョウジソウなどは勿論、夏や秋にもノカラマツ、オカトラノオ属、ノカンゾウ、フジバカマなど貴重な在来種が一年を通して生育している。在来種の宝庫、いわゆる草原の里です。この機会により広い自生地の良さを見直し、地元の人たちに愛される自生地であるよう皆で後押ししましょう。
この情報は、「田島ケ原サクラソウ自生地を守る会」により登録されました。