第234回勉強会「カスタマーハラスメント~どうしたら仲間のケアマネを助けられたのか~」
第234回勉強会「カスタマーハラスメント~どうしたら仲間のケアマネを助けられたのか~」
日時 2024年10月12日(土曜日) 9:30~12:00
場所 レイボックホール大宮
参加者 18名(新規参加者1名、体験参加者1名)
【前半】情報交換
・国際福祉機器展に行ってきました!
①プロテクター(膝)・・・・岡山デニムで普段着っぽいものやスノーボードメーカーのスタイリッシュなデザインのものが注目されていた。
②淑徳大学結城教授の研修・・・・ケアマネ不足顕著の中、カスタマーハラスメントは増加傾向。利用者・家族の15人に1人はクレーマー。他の利用者を守るためにも、クレーマーとは契約しない、契約解除を謳った契約書を作る等の対策が必要。
・包括主催BCP研修に参加
地震被災地石川県にさいたま市のボランティア保健師として参加・・・「何度も同じことを聞かれる」と疲労感の被災者さん
BCP計画立案してみて、居宅個別、地域全体で準備するものの割り振り等を検討する必要があると感じた。
・三芳町認知サポートセンターの見学
3周年認知症サポートフェアのイベント企画・・・・クイズコーナーなどで学生など若い世代向けの企画あり。
さいたま市も若年層へのアプローチを検討中
・包括主催ケアマネ勉強会に参加
居宅介護事業所が要支援の方の支援を直接契約ができるようになり、その後の実際の情報
メリット:介護報酬が1.100円アップ。契約書変更し予防と介護両方一度に支援ができる。
包括への報告や手間、紙での提出物が減る。
デメリット:総合事業の実績報酬は包括のみ。
月途中での総合事業等に変わっている場合、計画担当変更届出等のさかのぼりができるかなどの問題あり
・新聞からの情報・・・・八王子市は学校の駐車場を事前申請すると介護事業者が利用できることが可能になる。
・認知症の方の見え方をVR体験。体験後にグループワークに参加
送迎車の段差を降りるときの高さを怖いと感じた。レビー小体型の方の幻視はリアルだった。
・エンディングノートの活用についての研修に参加
まず、書店で自分に合うものを探すところから始めるといいとのこと
・さいたま市認知症フレンドリーまちづくりセンターのホームページに市内のオレンジカフェ一覧の情報を掲載
・2024年10月1日以降、後発医薬品(ジェネリック医薬品)がある先発医薬品を患者が希望する場合は自己負担が発生。料金は先発医薬品と後発医薬品の薬価の差額の4分の1相当。主治医の指示がある場合は対象外。オーソライズド・ジェネリック(AG)とは先発医薬品メーカーから特許権の許諾を得て、後発医薬品メーカーが製造・販売するジェネリック医薬品。新薬と同じ有効成分、原薬、添加物および製法等が新薬と同じ医薬品(すべての薬にあるわけではない)
【後半】ライブ事例勉強会
☆事例紹介
利用者さんと同居の息子さんからのカスタマーハラスメント。利用中の訪問看護師へのセクハラ、担当ケアマネへの暴言。担当ケアマネは退職。
☆一問一答でアセスメント
基本情報、息子さんの状況、包括や行政への相談の経緯、ハラスメント内容等を全員で共有
☆お隣同士で手立ての話し合い・・・付箋に記入
☆一人ずつ手立てを発表
◎事業所での対応方法:担当2人制、早めに同行。担当交代、契約解約通知作成等。
◎息子さんと信頼関係のある訪問医からショート等のアプローチ。
◎行政への対応方法:包括や区役所が相談に乗ってくれないのであれば、さいたま市本庁の高齢介護課への相談、契約解除や他事業者への交代などの具体的な相談。
※さいたま市社会福祉協議会、高齢・障害者権利擁護センターの権利擁護スーパーバイズ事業についての説明
・障害者権利擁護センターが窓口となり、弁護士・精神科医・内科医等にケアマネ等の専門職が相談できる・・・相談日は決まっており、包括には毎月予定日時メール等通知がある。
・相談希望時は、包括や行政担当窓口に「社協権利擁護スーパーバイズ事業に相談できないか?」と相談することが必要。
・長期にわたる虐待案件を相談したときのこと・・虐待の様子を時系列に表にして、同事業所の弁護士に相談。被虐待者と虐待者を分離することができた。長年苦慮し停滞していた支援に風穴を開けることができた。
・センターの担当者によると近年カスタマーハラスメント事例が増えている。精神科医や弁護士らの助言を受けることもできる。ただし一足飛びに解決できる事例ばかりではないとの話もあり。
☆振り返り
・事例提供者・・様々な支援の工夫は大変勉強になった。社協の事業は知らなかったので参考になった。
・ファシリテーター・・参加者の手立てを聞いていて、みなさんも同様の経験があるんだと実感した。これからも権利欲求の強い家族の対応が増えていくと思うので参考にしたい。
・現担当者・・担当変更し、まだ一ヶ月なので今後の対応として大変勉強になった。
☆参加者の振り返り「仕事をしていく上で何が参考になったか?」
・一人で抱え込んではいけない、相談することが大切だと思った。
・社協のスーパーバイズ事業は知らなかったという声が多数。
・契約解除の方法が色々あることを学んだ。
・地域の包括や区の高齢介護課以外にも相談していくことが必要だと思った。
・ケアマネ不足の昨今・・・ケアマネの心やメンタルのケアも必要だと思った。
この情報は、「NPO法人華齢なるケアマネたち」により登録されました。