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自死遺族等の権利保護研究会講演、参加レポート

公開日:2024年03月20日 最終更新日:2024年03月20日
登録元:「星のしずく

2024年3月15日(金曜日)、午後15時~17時30分過ぎまで、衆議院第一議員会館地下会議室で、自死遺族等の権利保護研究会の講演に傾聴参加してきました。

 

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自死遺族の声から学ぶ

~児童生徒の自死について~

 

専門家の先生方、参加ご遺族の皆様、トータルで35名~余りが集い、円卓会議スタイルで執り行われました。

 

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私は3、4年ほど前から研究会に参加させていただいているのですが、その間オンラインや対面の集いで出会い、活動を共にする遺族当事者のお二人が今回、テーマに沿ったスピーチをしてくださいました。

 

 

▽アメリカの自死対策と遺族への対応について

◆Manbo(敏子ぺレティス)さん⇒Ameba Blog

 

▽日本の学校の遺族への対応について

◆バトンさん⇒Ameba Blog

 

 

事が起きる前の背景、事が起きた時の状況、各々を取り巻く人々にもより、対応も大きく違ってくるものだなと思いました。

 

うちのケースもまた学生自死ですけど、(学校敷地内で至ったこともあり)問答無用で周知となってしまった例です。

それゆえなのか、学校・教育委員会の対応も素早かったように思います。

ただし、事後8年めの今だから考えられるのですが、基本調書だけでなく、第三者委員会調査もやって欲しかった。記録を文書にしてのこし、今後の教育の現場でも活かす希望にしていきたかったと。

 

事後当初の遺族の心境はもうそれどころではなく、いつの間にかタイムリミットになってしまう学生自死遺族も多いのではないでしょうか。

 

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その後、司法書士の斎藤幸光先生の講演が続きます。

 

 

『人間に目を向けた自死対策を』

~当事者・現場者・関係人に関する詩論~

 

 

こうした活動を続けている中で私自身のモヤモヤした思いが、以下の言葉に置き換えられ、わかりやすく代弁してくださったような箇所もあり、有り難かったです。

 

 

 🔺現場者… 実際に自死を防いだり、自死遺族を支援する活動を行っている者、あるいは行うことが可能である者。

 

 🔺支援者… 自死予防や自死遺族に対する支援を標榜する者。人材養成事業や普及啓発事業、強化モデル事業、これらの事業の実施主体になっているモノ。

 

 

※個々の人間に目を向けた自死対策こそが重要である。

数字に還元されない個々の自死者と自死遺族の実相に迫り、その苦しみを追体験すること、そこで得た教訓を、自死者と関りのあった人々と、その共同体が学ぶことが必要不可欠である。

 

しかし現状は。

 

・政策の重点が間接的な支援におかれ、予算もまた現場ではなく、間接的な支援者に配分されている。

・人間関係や共同体のあり様にまで及ぶ対策が実施されていないこと、国や地方公共団体の事業と予算付が既存のNPO法人との関係において硬直化している。

・政府広報や指定法人などによる華々しい情報発信とは裏腹に、現場にある者の活動を掣肘しているのではないか危惧を覚える。

 

………

確かに、思う所があるのです。

 

 

その他に、幸光先生ご自身の経験をもとに、「現場者の役割」「現状を変えるために」「訴訟のジレンマ」「ジレンマを越えるために」「和解条項を工夫する」「民事調停を利用する」「裁判外紛争処理機関(ADR)を利用する」等々について細かく詰めた講演にまで渡りました。

 

 *

 

休憩を挟み、参加者の皆様から挙手で、意見交換・質疑応答タイムがもうけられました。

 

発言くださった当事者ご遺族の方々もおり、考えさせられること、新たな気づきもありました。ありがとうございました。

 

他県からもお越しくださった先生方やご遺族の皆様、そして主催の(一社)全国自死遺族連絡会の皆様、研究会の皆様、お疲れ様でした。

 

また機会がありましたら、たくさんの方々に参加して意見をいただけたらなと、強く願います。

 

 

 

今回の講演内容は抄本化して、何らかの講演やフォーラム等でも配布していくというようなお話も、代表の田中幸子さんからあったように思います。

(ちなみに2024年度の全国フォーラムは関西開催予定です)

 

 

◆自死遺族の集い

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